高いカメラ位置から撮影する場合、被写界深度をコントロールするときには、フロントティルトとフロントフォールを組み合わせます。このようなアオリは、撮影台の上に置かれた商品の撮影などによく使用されます。バック部を垂直に保っていれば、カメラ位置が高くとも被写体の垂直の線はすべて垂直に再現されます。フロントティルトは被写体全体をシャープに再現するために用いられます。絞りを絞り込むと更に被写体深度が深くなります。またカメラの斜め方向に延びている被写体面全域に焦点を合わせる時には、フロント部とバック部をスイングさせます。被写体面全域をシャープに再現する条件は、被写体面、レンズ面、フィルム面の延長線がある一点で交わる(シャインプルフの法則)ようにすることです。バック部のスイングはパースペクティブを強調するときのも使用されます。
テクニカルダン・ワイドアングルベローズを取り付けると、広角機能が向上し、テヒニカ用レンズボード45にマウントされたスーパーアンギュロン47mm/F5.6(プロンターTKコントロールシステムは使用不可)を使用すると、6x9判フィルムで35mm判カメラの焦点距離18mmに相当する超広角の撮影ができます。広角レンズを使用するときは、カメラ全体が非常にコンパクトになります。テクニカルダン23には340mm、45には510mmまで延びる蛇腹がそれぞれ装備されています。3段式テレスコピックモノレールを最大まで活用すると、蛇腹を延長しなくともマクロチューブ45とマクロレンズを使用してマクロ写真を撮ることができます。
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