テクノラマは建築写真、工業写真、風景写真等を専門としているユーザー等、要求の厳しい写真家のためのカメラで、ロールフィルムの使い易さと印象的な大判写真の画質が要求される場合にお勧めするカメラです。それは通常、5x7インチの大判カメラでしか実現できない、高画質で極めてドラマチックな写真が中判カメラで実現するのです。
テクノラマ617SVはシステムカメラです。各レンズに合わせて専用ファインダーが用意されています。レンズの交換は極めて単純。鏡胴、ヘリカル・フォーカスレンズ、プロテクション・ブラケットが組み込まれたレンズ・パネルを固定している2本のネジを外して別のレンズ・パネルと交換するだけです。ヘリカル・フォーカスレンズが組み込まれた交換レンズを用意しています。現在、入手できる高解像度ロールフィルムの性能がこの新高性能レンズを余すところなく引き出されます。レンズを中央に配置した為、画像の中央が使われ、極端なパノラマでも長辺に歪みが出来ることはありません。クリエイティブな写真はエキサイティングな前景とワイドな背景と言う面白い効果を生み出せる、遠近感を誇張するワイドアングルレンズでこそ可能になります。
スーパーワイドレンズの写真で発生する周辺光量の低下は、中心に向かって光量を抑えるようグラデーション処理されたセンターフィルターを使用することで補正され、このフィルターはアクセサリーとして用意されています。レンズの高精度ヘリカル・フォーカシングマウント、ケーブル付きソフトレリーズ、フィルム送り機構の頑丈な設計、安全を高めるためのプロテクション・ブラケットなどがリンホフ・テクノラマ617sVを極めて実用的なツールにした数々の改良点の一例です。カメラの垂直姿勢を正確に示す反射式アルコール水準器が組み込まれた十字線入りの精巧なブライトライン・ビューファインダー(アルバタ式)。至近距離の撮影用としてファインダー内にパララックス補正枠も用意されています。
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