[T] Vol.1より抜粋 (発行:Jun.2002)
撮影した作品のタイトル(画題)付けに悩まされていませんか。特にフォトコンテストへのご応募の際には結構頭の痛いものです。先ず初回の「クリックからの提案」はそのタイトルの付け方について考えたいと思います。ちょっとした発想の転換で、その作品を生かすのも、殺すのもタイトル次第というのは過言ではありません。観る側(選者を含む)はその作品がどのような状況下で、何を感じ、何を撮ったかというのは「作品自体」だけでしか判断できないわけです。写真は、写真そのものの内容(絵柄)が何より重要なウエイトを占めていることは誰でもお解かりのことと存じますが、しかし、その写真が持つ印象を増幅させ、観る側にとってその作品に付けたタイトルがよりグレードの高いものに印象付けられることもありえるのです。現にあるフォトコンテストの審査で同じレベルの作品が最後の決戦になった場合、タイトルから判断されるというのをよく聞きます。また、撮影に出掛ける前にタイトルを想定してそのような作品を撮る方や、逆に現像が仕上がってから作品を見てタイトルを付ける方がありますが、どちらかと言いますと前者は後者に比べ結構きつい作業になります。本当に苦労して撮ったのですから、安易にタイトルを付けずに良く考え、その作品に合ったタイトルをお選びください。私には文才がないからと言って適当(いい加減)に軽く考えず、慎重にあのシャッターを押す瞬間を思い出しながら、その作品を輝かせてください。
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